人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ベタのベッキー

ベタのベッキー_e0048776_17253731.jpg

1ヶ月くらい前、我が家に新しい家族が仲間入りしました。

雄のベタ。
ベッキーといいます。
(後ろにサランラップ入ってしもた)

同居人が何年も前から『飼いたい』と言っていて、ようやくお迎えできた子です。
ブルーのヒレがとってもきれいで、光の角度によって赤色が入ってたり、エメラルドグリーンに見えたり。

私はこの子をべきちゃんと呼んでいました。


ごはんをガツガツとピラニアのように食べ、
真上から突然覗くとエラをエリマキトカゲのように膨らませて威嚇し、
ガラス鉢にお箸を近付けると寄ってきて、
ただいまと言うと水面近くにあがってきてくれる。

ごはんを一気に飲み込んで、むせて吐き出したり
どでかいうんこをしたり、
時々バチャバチャ暴れたり、
じいっとこちらを見ていたり。


そんなベッキーはある日病気になりました。
水かび病という、金魚や小さいサカナがよく発症する病気。
体表に白い綿のようなかびがつくのです。

すぐに食塩水に入れてみましたが、なかなか治らず、本人はいたって元気だったのですが、メチレンブルーを買ってきて投入。薬浴させました。


青い魚が青い水の中を泳いでいる…
一見涼しそうですが…
少し薬が濃すぎたのか、一時期元気がなくなってしまったので薄めてみました。
かびはまだ取れません。


「帰ってきて死んでたらどうしよう」
と不安になり、ドキドキしながら帰ると、めっちゃピンピンしてて思わず「べきちゃんようがんばったなぁ〜!!」と叫んでしまったこともありました。


そして昨日の朝、ごはんも食べずに後向きに泳いでいるベッキーをみて、なんかおかしいなと思っていたのです。



やがて仕事から帰ってきた私を迎えたのは、べきちゃんの遺体でした。




うそやろ



何回も呼び掛けましたが、べきちゃんはもう逝ってしまった。




魚一匹で
と思われるかもしれませんが、号泣しました。


これでもかというくらいに涙がとまらない。
こんなに悲しいなんて。


呆然として、だけどガラス鉢を違う部屋において、ごはんを作りました。
いつもは台所テーブルのべきちゃんを見ながらごはんを作るのですが、とてもじゃないけど遺体のそばではできない。



しばらくすると同居人が帰ってきて、べきちゃんをきれいに洗ってくれました。
身体にはかびがついていました。

死んでからしか触れられないなんて。
そう思うとまた涙がとまらない。

「埋めにいこう」と言われたので、スコップを持ってマンションの前の花壇に小さい穴をほり、べきちゃんを埋めました。



たった1ヶ月だったけど、ベッキーが遺したものは大きい。

ガラス鉢
青い砂
カルキ抜き
メチレンブルー
ごはん
来たときに入っていた容れもの

これだけでも私の心を締め付けるのには十分です。



水かび病で死んだのか、急に気温が下がったから水温も下がって体調急変したのか、わからない…
もっとできることがあったはずなのに。


ベタの平均寿命は二年。
店頭で売っているのはすでに大人なので半年は経っている。
闘魚なので雄は一匹ずつ飼育しなければならない。
水温変化に弱いので、常に23度〜保つこと。寒いときはヒーターを入れること。


ベッキー、どうか安らかに。
短い間やったけどホンマに楽しかったで。
ありがとうね。




vancola
by vancola | 2012-09-26 17:25

絵描きのvancolaのblogです。ほっこりしていきましょうか。


by vancola